本日、泉州道場から3名が本大会に出場させて頂きました。
本当ならもう1名、功雅も出場のはずでしたが、前回の試合で膝の靱帯を負傷してしまい、残念ながら棄権となりました。
棄権自体は悪い事ではなく、逆に、私は功雅のこれから先の長い人生、膝に無理な負担をかけて取り返しのつかない事になるよりは、目先の事にとらわれずしっかり治癒してから機会を改めて挑戦する方を取った功雅や、その選択肢を薦めた主治医の先生や保護者さんの判断は正しかったと思います。
結果は、先ほどアップさせて頂いた記事のとおりなんですが、改めまして、各自の試合内容や、私の雑感などを述べたいと思います。
まずは斗真(二年生)
今回、クラスを上げて中級クラスでエントリーしました。
相手は秀勇会さんの入賞常連の子。
私も秀勇会さんへの出稽古でその子の実力は十分承知していました。
でも斗真に先入観を与えては逆効果と考え、敢えて何も伝えませんでした。
帯は青帯で斗真よりも2ランク上。
修行歴からすると3年以上長いと思います。
いざ、試合開始となるとさすがに相手は強いし、斗真よりも大きいし…で、大苦戦を強いられました。
でも斗真は突き蹴りを効かされても、転んでも、果敢に立ち向かって行きました。
思うように稽古した突き蹴りを出させてもらえませんでしたが決定打を貰うこともなく、ポイントを取られる事もなく最後まで諦めずに闘いました!
気合いの入ったとっても良い闘いをしていました!
相変わらず判定で自分の負けを聞いてしまうと泣いてしまうのですが、そこも含めて次回また挑戦して頑張りましょう(^o^)
斗真、よく頑張りました!
試合内容も前回よりも成長しているのが見られました!
次は獅兜(幼稚園年中)
獅兜は長南支部オープン時からの入門なので修行歴こそ1年2ヶ月になるのですが、入門当初は幼稚園にも入園していない3歳児。
お兄ちゃんの功雅といっしょに習うということで、訳も分からないまま入門し、最初はとにかく自由人でした(≧∇≦)
まだ白帯ですが、今回お兄ちゃんといっしょに試合に挑戦してみる!!ということで、幼稚園年中ですが、幼稚園年長ばかりの中にエントリーしました。
一回戦。
同じく白帯の幼稚園年長の女の子と対戦。
主審は鎌苅師範でした!
名前をコールされるも、よく分からず座ったまま(^_^;)
師範に手招きされちょこちょこと走ってコートへ(^_^;)
何度も道場で稽古したんですが「正面に礼!」→きょとん…
「主審に礼!」→きょとん…
の状態からも何とか試合開始(^_^;)
私やお母さん、お兄ちゃんのセコンドの声で「あ、動かな!」と突き蹴りを出し始めました(^_^;)
途中でハイキックで1ポイントを取り、何とか初勝利を掴みました(^o^)
その後、二回戦。
椅子に座ってあと二試合後…
という時に眠気が…(゜ロ゜)
いつも幼稚園から帰ってお昼寝タイムと重なったようです(>_<)
何とか獅兜を起こし、二回戦。
相手選手はオレンジ帯で突き蹴りの回転もとても早く技術も数段格上でした。
上段でポイントをポンポン取られ、合わせ一本負けでした。
でも獅兜、最後まで泣かず、諦めず、しっかり闘えていました。
二回戦はコールされたら返事をし、最初も最後もきちんと挨拶も出来、気合いも出せました(^-^)
生まれて初めての試合、とりあえず、100点満点の200点です(^o^)
結果的に獅兜は、
チャレンジクラス幼年の部
準優勝
となりました(^o^)
獅兜、おめでとうございます!!
お兄ちゃんの功雅も獅兜や他の道場生、さらには私のアップまで手伝ってくれ、今回はサポート役として大活躍してくれました。
ありがとうね!
そして最後は私、奥野。
女子マスターズ上級 重量級の部にエントリーさせて頂きました。
エントリー時は仕事が人手不足やポジションのアップなどで毎日が有り得ないくらいドタバタ、10時や3時の休憩はおろか、お昼休憩も取れないほど忙しく朝からお昼ご飯も食べずに夕方までびっちり仕事という日々でした。
休日出勤も重なり、一向に休みも取れず身体もボロボロ状態が何ヶ月も続き、疲れから不健康な痩せもあり、正直エントリーを見送ろうか?とかなり迷いました。
ですが『自分の生徒が出来るまで現役で選手を続け、そして自分の教えた弟子たちにセコンドについてもらい試合に出て、優勝する!』というのが私の長年の夢でした。
今回、Jr.選手権と女子マスターズが同時開催ということで、またとないチャンスです!
チャンスは逃してしまうと次もまた巡ってくる確約はありません。
仕事の事はいろいろあるけど、出来るだけの努力をし、チャンスをものにしてやる!と決意しました。
ちょうど試合の申込みをしたのが師範の元を独立させて頂き、これから泉州道場の責任者として長南支部、尾崎支部、コナミ和泉府中教室の三つの道場を運営させて頂くご挨拶を真正会本部にお伺いした日です!
先ほど書いた長年の夢を絶対実現する!!と決意して、子どもたちの申込み用紙といっしょにお渡ししました。
それからの稽古…
独立したので師範の道場の聖眷會鎌苅道場熊取支部や泉大津支部に稽古に行けず、大人の道場生のいない泉州道場では子どもたちが帰った後、独り稽古をするしかありません。
独りで鏡に向かい基本稽古を徹底的に練り、以前の試合の動画を見て課題点を克服するために鏡を見ながらシャドーをしたり…
独りで受け返しの動作を繰り返したり…の日々でした。
ただ、独りで稽古していると「この稽古方法、合ってるんやろか…」「他にエントリーしてる選手、みんな組手ガンガンやってるんかな…」と不安になる日々でした。
試合当日を迎え、一回戦は他流派の鳳雛会さんの杉本選手でした。
杉本選手は生まれつき左手が肘から先がないのですが(御本人様よりこの件ブログアップの許可を頂いております)、そんな事は関係ないくらいパワーも圧力もあり、パンチ、ローキック、前蹴り…とガンガン攻めてきます。
前蹴りが特に上手く「これをかわさないと負ける」と思ったので杉本選手の動きを見切る事、ステップバックなどで蹴らさずに攻撃を返す事を頭に置きながら闘いました。
またチャンスが、あれば、掴みや捌きを使う事も今回の試合の目標でした。
杉本選手にもし左手があったなら、パンチも倍の数が来て、私の掴みもかわされたり、逆に掴まれたりもしたと思います。
試合も何度も出ていますが、他流派の女子マスターズでこれだけ強い人は正直初めてでした!!
たまたま独立少し前に師範の移動稽古でステップバックしてすぐに前蹴りを返す稽古があり、その稽古を空手のノートに書いていたのですが上手く出来ず、独立後、独り稽古で延々と自主練したのが身体に染み込んでくれていたのでしょう(^_^;)
いろいろな偶然が重ならなければ、勝ててなかったかも知れません。
また試合終盤に鼻にパンチをもらってしまいました(>.<)
鎌苅師範の弟子にして頂いてから「空手は顔面パンチがあって当たり前。」と常々教えて頂いていたのにガードが下がりっ放しの試合で、ノーガードのところに当たった感じでした!
試合ルールの中の守られた闘いの中では反則ですが、護身としては最悪は命取りで、ガードが出来ておらずに叩かれてしまった私が悪いです。
普段から師範に教えて頂いている事が身についていないんやな…と反省しきりでした(>_<)
試合後、杉本選手に、強さの秘訣やハンディをものともせずに空手を始めたきっかけなどをお聞きしたくてお声かけさせて頂き、いっぺんに仲良くなり、今後も交流させて頂ける事になりました(^o^)
私が試合が大好きな理由はこんなところも一因です。
空手は顔面パンチ有りが当たり前で、自分を守れないとこうなりますよ!の印としてパチリ(^_^;)
子どもたちへも「これは悪いお手本やねん!」と言うと「奥野先生、お顔ガードせな。叩かれたらアカンやん!次の試合、ガードして!!って言うゎぁ(^o^)」と言われる始末でした(^_^;)
さて、二回戦は真正会尼崎支部の細木選手でした。
細木選手とは以前から懇意にさせて頂いており、尼崎支部の合同稽古に参加させて頂いたり、マスターズ上級の交流試合に出場の際に対戦させて頂いた事もありました。
細木選手は大変真面目で、また空手が大好きでとてもアクティブな方です。
理学療法士をされており、手指を使われるお仕事上、素手、素足の試合は初出場でした。
私の師匠の鎌苅師範は稽古前の準備体操で必ず拳の握り方も取り入れられ、拳のどの部分を当てるのか?を幼稚園児にでも分かるように詳しく教えて下さいながら日々いろんな稽古をして下さいました。
独立前のその経験や普段の道場での素手での組手稽古が活かされ、肩パンチや拳の当て方などの経験で少し有利に闘わせてもらえたんだと思います。
また普段の鍛錬の大切さも師範から教わり、テレビのCMの間やラインの返信をしながら拳立てをしていたのが活かされました。
そして今回の試合で何よりも強く感じた事は、『努力して諦めなければ夢は叶えられる』という事です!!
『いつか小さな子どもたちに空手を教えたい』『その子どもたちにセコンドについてもらって試合をして、優勝する!!』この夢が実現するまで約10年かかりました。
空手自体は大好きなのに、いろんな事情が絡み空手を辞めようか…と思った時もありました。
また膝の故障で何度も泣かされ、もう選手を引退しないといけないのか…と思う日も数えられないほどありました。
その度に師匠の鎌苅師範をはじめ、空手の先輩、後輩、空手の少年部の保護者の方々、柔道整復師の先生、スポーツトレーナーの先生、鍼灸師の先生、家族…数えきれないたくさんの良縁の方々に応援して頂き、救って頂き、今日の嬉しい優勝を手にする事が出来ました。
正直、今までの空手人生の勝利の中で一番嬉しい優勝です!!!
試合前のアップ、聖眷會鎌苅道場の後輩が子どもたち共々私のアップも手伝ってくれ、保護者さんまでがミットを持って私のアップを手伝って下さいました。
二試合とも、先輩のアドバイスを子どもたちが復唱してくれたり、タイムを伝えてくれ、一生懸命応援してくれました。
決勝戦の旗判定で白が五本上がった瞬間、泉州道場のお揃いのTシャツを来た小さな弟子たちと、泉州道場の保護者さん方、聖眷會鎌苅道場の先輩、後輩が「よっしゃーーー(≧∇≦)!!」「やったーーー(≧∇≦)b」「勝ったぁーーー(≧∇≦)」と大喜びしてくれて、感動のあまり迂闊にも試合コート内で涙が出そうになりました。
鎌苅師範の弟子にしていただいてから六年半、大きな試合で入賞する事がなく、独立直前に小さな交流試合での優勝が一回で、今回独立後になってしまいましたが、やっと師匠に少し恩返しが出来ました。
また、表彰式では空手人生初の敢闘賞まで頂き、有り難い限りでした。
明日からは、また次に向かって子どもたちとともに稽古稽古、日々鍛錬です。
長々と書きましたが、真正会の諸先生方、試合に関わって頂いた方々、対戦相手の皆様、保護者の方々、お世話になった方々、本当にありがとうございました。
押忍。
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